消費者金融ディックなどを運営する米シティグループのCFJは、グレーゾーン金利撤廃や融資総額規制を盛り込んだ改正貸金業法が成立し収益悪化が避けられないとみて大幅なリストラに踏み切る。
また今後予想される過払い金返還請求に備えて445億の引当金を計上する。
米シティグループ、消費者金融270店舗閉鎖へ
2007年01月09日 朝日新聞
米金融大手シティグループは8日、日本で「ディック」などのブランドで展開する消費者金融の店舗の大幅削減を発表した。現在、約320店舗のうち、約270店舗を、自動契約機800台のうち100台を、それぞれ廃止する。
シティは傘下の日本法人CFJ(東京)を通じて消費者金融を手がけてきた。灰色金利の撤廃を定めた貸金業規制法が成立したため、収益環境の悪化が避けられないとみて、リストラに踏み切る。
リストラに伴って、シティは06年第4四半期(10〜12月)に約4000万ドル(約47億円)の特別費用を計上。さらに、今後予想される過払い利息返還に備えて、引当金3億7500万ドル(約445億円)も計上する。
この結果、同期の日本での消費者金融部門は、3億7000万ドル(約440億円)の当期赤字となるという。
貸金業法案、今国会成立確実に 撤退・縮小の流れ加速
過払い利息600億円超返還…消費者金融大手4社
2007年01月09日
2006年12月25日
過払い金返還のチャンスを奪う恐れのある「おまとめローン」
過払い金返還請求のチャンスを奪う恐れのある「おまとめローン」について、金融庁は取り扱い金融機関への監督強化に乗り出した。
「おまとめローン」は、高金利の複数の借金を一つにまとめて利息を下げる。年20%後半の金利を10%幅以上引き下げるほか、支払期日を統一できる利点があるが、消費者金融に灰色利息も含めて返済したうえで借り換えると、「過払い利息」(利息制限法の上限を上回る利息)も、借金の元本に化けてしまう。
支払い義務のないグレーゾーン(灰色)金利分の利息が借金の元本に変わったり、住宅が担保に取られたりして、かえって借り手の不利益になる恐れもある。
金融庁は借り手への十分な説明など、金融機関に慎重な取り扱いを求めている。
おまとめローン「慎重に」 金融庁、監督強化
朝日新聞 2006年12月25日
多重債務を一本化することで借入金利の引き下げを図る「おまとめローン」について、金融庁は取り扱い金融機関への監督強化に乗り出した。支払い義務のないグレーゾーン(灰色)金利分の利息が借金の元本に変わったり、住宅が担保に取られたりして、かえって借り手の不利益になる恐れもあるためだ。金融庁は借り手への十分な説明など、金融機関に慎重な取り扱いを求めている。
「おまとめローン」は、高金利の複数の借金を一つにまとめて利息を下げる。年20%後半の金利を10%幅以上引き下げるほか、支払期日を統一できる利点もある。
銀行にとっては企業向け融資より高い金利が得られ、不動産担保を取れば貸し倒れリスクも限定的だ。
このため、東京スター銀行や関西アーバン銀行など消費者金融以外の金融機関の参入が増加。東京スターの取扱高は04年3月末の27億円から、06年9月末には490億円に急増した。
ただ、消費者金融に灰色利息も含めて返済したうえで借り換えると、「過払い利息」(利息制限法の上限を上回る利息)も、借金の元本に化けてしまう。この点を、借り手に注意喚起している金融機関は関西アーバンなどわずかだった。
そのため、金融庁は、過払い利息の有無を確認するよう借り手に求めており、東京スターなども借り手に対する説明方法の検討に入った。
同ローンについては、弁護士や多重債務者らが「本来、消費者金融は無担保・無保証なのに、不動産担保を取られると住居を失う恐れがある」と批判している。そのため、金融庁は借り手の返済能力を厳しく審査するよう求める考えだ。
多重債務者への「一本化キャンペーン」に注意
「おまとめローン」は、高金利の複数の借金を一つにまとめて利息を下げる。年20%後半の金利を10%幅以上引き下げるほか、支払期日を統一できる利点があるが、消費者金融に灰色利息も含めて返済したうえで借り換えると、「過払い利息」(利息制限法の上限を上回る利息)も、借金の元本に化けてしまう。
支払い義務のないグレーゾーン(灰色)金利分の利息が借金の元本に変わったり、住宅が担保に取られたりして、かえって借り手の不利益になる恐れもある。
金融庁は借り手への十分な説明など、金融機関に慎重な取り扱いを求めている。
おまとめローン「慎重に」 金融庁、監督強化
朝日新聞 2006年12月25日
多重債務を一本化することで借入金利の引き下げを図る「おまとめローン」について、金融庁は取り扱い金融機関への監督強化に乗り出した。支払い義務のないグレーゾーン(灰色)金利分の利息が借金の元本に変わったり、住宅が担保に取られたりして、かえって借り手の不利益になる恐れもあるためだ。金融庁は借り手への十分な説明など、金融機関に慎重な取り扱いを求めている。
「おまとめローン」は、高金利の複数の借金を一つにまとめて利息を下げる。年20%後半の金利を10%幅以上引き下げるほか、支払期日を統一できる利点もある。
銀行にとっては企業向け融資より高い金利が得られ、不動産担保を取れば貸し倒れリスクも限定的だ。
このため、東京スター銀行や関西アーバン銀行など消費者金融以外の金融機関の参入が増加。東京スターの取扱高は04年3月末の27億円から、06年9月末には490億円に急増した。
ただ、消費者金融に灰色利息も含めて返済したうえで借り換えると、「過払い利息」(利息制限法の上限を上回る利息)も、借金の元本に化けてしまう。この点を、借り手に注意喚起している金融機関は関西アーバンなどわずかだった。
そのため、金融庁は、過払い利息の有無を確認するよう借り手に求めており、東京スターなども借り手に対する説明方法の検討に入った。
同ローンについては、弁護士や多重債務者らが「本来、消費者金融は無担保・無保証なのに、不動産担保を取られると住居を失う恐れがある」と批判している。そのため、金融庁は借り手の返済能力を厳しく審査するよう求める考えだ。
多重債務者への「一本化キャンペーン」に注意
2006年12月21日
過払い金返還逃れで三洋信販全店業務停止処分
消費者金融大手の三洋信販が過払い金返還額を減らすために取引履歴などの社内記録を改ざんした問題で、金融庁と福岡財務支局は20日、貸金業規制法違反として同社の国内全店について来年1月15日から12日間、顧客の返済受け付けなどを除き、業務停止にする処分を命じた。貸金業者への行政処分では最も重い。
灰色金利の範囲で支払った利息を「過払い」分として返還請求する動きは拡大する一方だ。大手4社の4〜9月の返還金は合計で600億円超と、前年度1年分に匹敵。三洋信販もこの半年で45億円と、前年度の倍を上回った。
09年末をめどに灰色金利が撤廃され、最高金利は年20%に引き下げられる。高金利で焦げ付き分を補ってきた従来商法は通用しなくなる。勢い、優良顧客の獲得競争に走らざるをえなくなる。
三洋信販も11月から、新規顧客への低利キャッシングを全店で展開し始めており、9月中間期で年23.9%だった平均貸出金利が、灰色金利撤廃に先行して下落するのは避けられそうにない。
三洋信販に全店業務停止命令、1月15日から12日間
2006年12月21日 読売新聞
金融庁は20日、「ポケットバンク」のブランドで全国展開する消費者金融大手の三洋信販(本社・福岡市)に対し、1月15日から26日までの12日間、国内923(有人126、無人797)のすべての営業店舗を対象に業務停止命令を下したと正式発表した。
処分を受け、三洋信販の松本睦彦社長は20日、福岡市内で記者会見し、松本社長の月額報酬を3か月間、30%減給するなど8人の取締役全員を降格や減給とする処分を発表した。松本社長は会見で、「内部管理体制に多くの課題を残していることを痛感している」と謝罪した。
業務停止の期間中、同社は新規融資や勧誘、貸し出しの回収などの業務ができなくなる。顧客からの自主的な返済は受け付ける。
金融庁によると、顧客から利息制限法の上限金利(年20〜年15%)を超えて取りすぎた利息を返還する際、返還額を減らすために、取引履歴を改ざんしたり、正当な理由のないまま履歴の開示を拒んだりした事例が532件も見つかった。さらに、返還額を減らした社員に高い人事評価を与えるなどしていた。
金融庁は、「店舗ではなく、本部で生じた問題で、幅広い支店に影響が及んでいる」点を重視し、異例の厳しい処分を下した。消費者金融大手に対する行政処分は今年3件目だが、アイフルへの3日間の全店業務停止命令を大幅に上回る。
過払い利息600億円超返還…消費者金融大手4社
過払い金返還訴訟、本人訴訟の女性12戦全勝へ
消費者金融のプライム、履歴改ざん指摘され廃業 金融庁は処分逃れの廃業の可能性もあると判断
灰色金利の範囲で支払った利息を「過払い」分として返還請求する動きは拡大する一方だ。大手4社の4〜9月の返還金は合計で600億円超と、前年度1年分に匹敵。三洋信販もこの半年で45億円と、前年度の倍を上回った。
09年末をめどに灰色金利が撤廃され、最高金利は年20%に引き下げられる。高金利で焦げ付き分を補ってきた従来商法は通用しなくなる。勢い、優良顧客の獲得競争に走らざるをえなくなる。
三洋信販も11月から、新規顧客への低利キャッシングを全店で展開し始めており、9月中間期で年23.9%だった平均貸出金利が、灰色金利撤廃に先行して下落するのは避けられそうにない。
三洋信販に全店業務停止命令、1月15日から12日間
2006年12月21日 読売新聞
金融庁は20日、「ポケットバンク」のブランドで全国展開する消費者金融大手の三洋信販(本社・福岡市)に対し、1月15日から26日までの12日間、国内923(有人126、無人797)のすべての営業店舗を対象に業務停止命令を下したと正式発表した。
処分を受け、三洋信販の松本睦彦社長は20日、福岡市内で記者会見し、松本社長の月額報酬を3か月間、30%減給するなど8人の取締役全員を降格や減給とする処分を発表した。松本社長は会見で、「内部管理体制に多くの課題を残していることを痛感している」と謝罪した。
業務停止の期間中、同社は新規融資や勧誘、貸し出しの回収などの業務ができなくなる。顧客からの自主的な返済は受け付ける。
金融庁によると、顧客から利息制限法の上限金利(年20〜年15%)を超えて取りすぎた利息を返還する際、返還額を減らすために、取引履歴を改ざんしたり、正当な理由のないまま履歴の開示を拒んだりした事例が532件も見つかった。さらに、返還額を減らした社員に高い人事評価を与えるなどしていた。
金融庁は、「店舗ではなく、本部で生じた問題で、幅広い支店に影響が及んでいる」点を重視し、異例の厳しい処分を下した。消費者金融大手に対する行政処分は今年3件目だが、アイフルへの3日間の全店業務停止命令を大幅に上回る。
過払い利息600億円超返還…消費者金融大手4社
過払い金返還訴訟、本人訴訟の女性12戦全勝へ
消費者金融のプライム、履歴改ざん指摘され廃業 金融庁は処分逃れの廃業の可能性もあると判断
2006年12月16日
過払い金返還に備えた引当金計上で大幅な特別損失を出す企業が続出
利息制限法の上限金利を超える過払い金の将来の返還に備えた利息返還損失引当金の計上や積み増しで大幅な特別損失を出す企業が続出している。
イオンクレジットが安い、利息返還損失引当金を約24億円積み増しへ
2006年12月15日 テクノバーン
ニッセン、呉服販売不振で希望退職120人募集
傘下の消費者金融会社が過払い金返還に備えた引当金を計上
2006年12月15日 日本経済新聞
消費者金融大手 過払い金返還請求の急増に備えて巨額な利息返還損失引当金を計上し今期大幅赤字
イオンクレジットが安い、利息返還損失引当金を約24億円積み増しへ
2006年12月15日 テクノバーン
ニッセン、呉服販売不振で希望退職120人募集
傘下の消費者金融会社が過払い金返還に備えた引当金を計上
2006年12月15日 日本経済新聞
消費者金融大手 過払い金返還請求の急増に備えて巨額な利息返還損失引当金を計上し今期大幅赤字
2006年12月13日
多重債務問題解決に向け貸金業法成立
多重債務問題解決に向けグレーゾーン金利撤廃、貸付総額規制などを柱とする貸金業法が参院本会議で全会一致で可決、成立した。2009年末にも完全施行の予定。
消費者金融は現在、刑事罰を伴う出資法の上限金利(年29.2%)と利息制限法の上限金利(15―20%)に挟まれた灰色金利で融資している。新法では約3年後にこれを撤廃、上限を利息制限法の水準まで引き下げる。利用者の金利負担は大きく軽減されるが、同時に「借りすぎ」にも制限が設けられることになる。
上限金利の引き下げで今後の収益が大幅に低下するだけでなく過払い金の返還でこれまでの蓄えを吐き出さざるを得なくなった消費者金融は生き残りをかけた抜本的な業態転換を迫られている。
そんななか取引履歴の改ざんで過払い金の返還額を誤魔化そうという姑息な手を使って金融庁の指導を受ける業者も散見される。
灰色金利撤廃により消費者金融が融資の審査基準を厳格化することでヤミ金融の横行を招くとの懸念もある。
貸金業法が成立、上限金利を大幅引き下げ
2006年12月13日 読売新聞
貸金業者への規制を強化し、上限金利を大幅に引き下げる貸金業規制法の改正法が、13日午前の参院本会議で、全会一致で可決、成立した。
包括的な多重債務者対策を盛り込み、名称は貸金業法に改称する。
上限金利の引き下げで融資時の審査が厳しくなって個人破産が相次ぐことがないよう、政府は年内に多重債務者対策本部を内閣官房に設置し、借り手の安全網作りを進める方針だ。
貸金業法は、出資法の上限金利(年29・2%)と利息制限法の上限金利(年20〜15%)間のグレーゾーン(灰色)金利を3年後をめどに廃止するのが柱だ。利息制限法を超える高利の貸し付けを禁止して、多重債務者の発生を防ぐ。
年収の3分の1を超える貸し付けも原則禁止し、業界の過剰な貸し付け体質を是正する。1社あたりの融資額が50万円を超えたり、他社を含めた借り入れ総額が100万円を超える場合には、貸金業者は年収証明書の取得が必要になり、自動契約機による簡易な審査で貸し出すことができなくなる。
また、業界の適正化を図るため、貸金業の登録に必要な純資産額を500万円以上から5000万円以上に引き上げる。
貸金業法案、今国会成立確実に 撤退・縮小の流れ加速
「灰色金利撤廃ならヤミ金横行」示唆 消費者金融白2006年版
過払い金返還額ごまかし工作 消費者金融大手「ポケットバンク」の三洋信販、業務停止命令へ
消費者金融は現在、刑事罰を伴う出資法の上限金利(年29.2%)と利息制限法の上限金利(15―20%)に挟まれた灰色金利で融資している。新法では約3年後にこれを撤廃、上限を利息制限法の水準まで引き下げる。利用者の金利負担は大きく軽減されるが、同時に「借りすぎ」にも制限が設けられることになる。
上限金利の引き下げで今後の収益が大幅に低下するだけでなく過払い金の返還でこれまでの蓄えを吐き出さざるを得なくなった消費者金融は生き残りをかけた抜本的な業態転換を迫られている。
そんななか取引履歴の改ざんで過払い金の返還額を誤魔化そうという姑息な手を使って金融庁の指導を受ける業者も散見される。
灰色金利撤廃により消費者金融が融資の審査基準を厳格化することでヤミ金融の横行を招くとの懸念もある。
貸金業法が成立、上限金利を大幅引き下げ
2006年12月13日 読売新聞
貸金業者への規制を強化し、上限金利を大幅に引き下げる貸金業規制法の改正法が、13日午前の参院本会議で、全会一致で可決、成立した。
包括的な多重債務者対策を盛り込み、名称は貸金業法に改称する。
上限金利の引き下げで融資時の審査が厳しくなって個人破産が相次ぐことがないよう、政府は年内に多重債務者対策本部を内閣官房に設置し、借り手の安全網作りを進める方針だ。
貸金業法は、出資法の上限金利(年29・2%)と利息制限法の上限金利(年20〜15%)間のグレーゾーン(灰色)金利を3年後をめどに廃止するのが柱だ。利息制限法を超える高利の貸し付けを禁止して、多重債務者の発生を防ぐ。
年収の3分の1を超える貸し付けも原則禁止し、業界の過剰な貸し付け体質を是正する。1社あたりの融資額が50万円を超えたり、他社を含めた借り入れ総額が100万円を超える場合には、貸金業者は年収証明書の取得が必要になり、自動契約機による簡易な審査で貸し出すことができなくなる。
また、業界の適正化を図るため、貸金業の登録に必要な純資産額を500万円以上から5000万円以上に引き上げる。
貸金業法案、今国会成立確実に 撤退・縮小の流れ加速
「灰色金利撤廃ならヤミ金横行」示唆 消費者金融白2006年版
過払い金返還額ごまかし工作 消費者金融大手「ポケットバンク」の三洋信販、業務停止命令へ
過払い金返還額ごまかし工作 消費者金融大手「ポケットバンク」の三洋信販、業務停止命令へ
過払い金返還逃れのために取引履歴改ざんしたとしてポケットバンクを運営する消費者金融大手三洋信販が金融庁から全店業務停止命令を受けることに。
三洋信販、全店業務停止へ…顧客の取引履歴改ざん
2006年12月13日 読売新聞
金融庁は12日、「ポケットバンク」のブランドで全国展開する消費者金融大手の三洋信販(本社・福岡市)に対し、国内約940の全営業店を対象とした業務停止命令を出す方向で最終調整に入った。
年内にも発動する見通しだ。業務停止期間は数日間とみられる。顧客の取引履歴を改ざんして、受け取りすぎていた利息の返還額を実際より抑えた行為が、貸金業規制法違反に当たると判断した。消費者金融大手に対する行政処分は、今年4月のアイフルへの全店業務停止を含めて今年3件目で、消費者金融業界の健全化を求める声が高まりそうだ。
三洋信販は1959年に創業し、2006年3月期の貸付金残高は5673億円で業界7位。83年からカードキャッシングに乗り出し、業績を拡大してきた。
業務停止中は、全店で新規の融資や勧誘、貸し出しの回収などの業務ができなくなる。顧客からの自主的な返済は受け付ける。
2003年4月から今年にかけて、三洋信販が利息制限法の上限金利(年15〜20%)を上回って徴収した利息について、顧客が返還を求める訴訟56件を起こしている。金利の返還請求訴訟では、顧客が借り入れや返済などの取引履歴を貸金業者に開示させ、履歴に基づいて払い過ぎの金額を計算する。三洋信販の社員2人が、裁判所に提出する履歴について、融資期間を短くするなど改ざんし、返還額を圧縮していた。同社は今年8月に事実関係を公表し、金融庁が法令違反の全容解明を進めていた。
社員2人は、契約書類などの保存期間を記載した社内の「文書保存年限表」も改ざんして取引履歴を保存していないとして開示に応じなかったり、取引履歴の開示範囲を限定して短くするなどして、返還額を少なくする工作をしていた。
三洋信販は金融庁に「改ざんは2人の社員が単独で行った不祥事」と報告し、組織的な関与を否定していた。しかし、金融庁は、〈1〉改ざんした社員2人は返還請求訴訟を担当する本部の債権法務課の社員だった〈2〉返還額を抑えることが社内の人事評価基準になっていた〈3〉56件もの訴訟に影響を与える改ざんを数年間も見逃した――ことを重視した。内部管理体制に重大な問題があったなどとして、全店業務停止という厳しい処分が必要と判断した模様だ。
過払い利息600億円超返還…消費者金融大手4社
過払い金返還訴訟、本人訴訟の女性12戦全勝へ
消費者金融のプライム、履歴改ざん指摘され廃業 金融庁は処分逃れの廃業の可能性もあると判断
三洋信販、全店業務停止へ…顧客の取引履歴改ざん
2006年12月13日 読売新聞
金融庁は12日、「ポケットバンク」のブランドで全国展開する消費者金融大手の三洋信販(本社・福岡市)に対し、国内約940の全営業店を対象とした業務停止命令を出す方向で最終調整に入った。
年内にも発動する見通しだ。業務停止期間は数日間とみられる。顧客の取引履歴を改ざんして、受け取りすぎていた利息の返還額を実際より抑えた行為が、貸金業規制法違反に当たると判断した。消費者金融大手に対する行政処分は、今年4月のアイフルへの全店業務停止を含めて今年3件目で、消費者金融業界の健全化を求める声が高まりそうだ。
三洋信販は1959年に創業し、2006年3月期の貸付金残高は5673億円で業界7位。83年からカードキャッシングに乗り出し、業績を拡大してきた。
業務停止中は、全店で新規の融資や勧誘、貸し出しの回収などの業務ができなくなる。顧客からの自主的な返済は受け付ける。
2003年4月から今年にかけて、三洋信販が利息制限法の上限金利(年15〜20%)を上回って徴収した利息について、顧客が返還を求める訴訟56件を起こしている。金利の返還請求訴訟では、顧客が借り入れや返済などの取引履歴を貸金業者に開示させ、履歴に基づいて払い過ぎの金額を計算する。三洋信販の社員2人が、裁判所に提出する履歴について、融資期間を短くするなど改ざんし、返還額を圧縮していた。同社は今年8月に事実関係を公表し、金融庁が法令違反の全容解明を進めていた。
社員2人は、契約書類などの保存期間を記載した社内の「文書保存年限表」も改ざんして取引履歴を保存していないとして開示に応じなかったり、取引履歴の開示範囲を限定して短くするなどして、返還額を少なくする工作をしていた。
三洋信販は金融庁に「改ざんは2人の社員が単独で行った不祥事」と報告し、組織的な関与を否定していた。しかし、金融庁は、〈1〉改ざんした社員2人は返還請求訴訟を担当する本部の債権法務課の社員だった〈2〉返還額を抑えることが社内の人事評価基準になっていた〈3〉56件もの訴訟に影響を与える改ざんを数年間も見逃した――ことを重視した。内部管理体制に重大な問題があったなどとして、全店業務停止という厳しい処分が必要と判断した模様だ。
過払い利息600億円超返還…消費者金融大手4社
過払い金返還訴訟、本人訴訟の女性12戦全勝へ
消費者金融のプライム、履歴改ざん指摘され廃業 金融庁は処分逃れの廃業の可能性もあると判断
2006年12月10日
中小貸金業者、廃業しても続く過払い金返還訴訟「辞めるも地獄、続けるも地獄」
貸金業規制関連法の改正案について地方公聴会が埼玉で開かれた。
参議院財政金融委員会がを開いた。地方公聴会は重要案件を審議する際、広く意見を求め、参考にするため行われる。同法案に関する地方公聴会は初めて。「ヤミ金や多重債務の被害支援活動が活発」との理由で埼玉県が選ばれた。
公述人は被害者団体、貸金業協会、県の行政と警察の担当部署、法律家の代表ら6名。埼玉県貸金業協会会長は「法に従うしかないが、改正されれば中小業者は廃業する。一方で過払い金返還訴訟は廃業しても続き、『辞めるも地獄、続けるも地獄』だ」と訴えた。
「対策協の活動に意義」貸金業規制改正法案で公聴会さいたま
2006年12月9日 埼玉新聞
参議院財政金融委員会(家西悟委員長)が八日、さいたま市大宮区内で、貸金業規制関連法の改正案について地方公聴会を開いた。地方公聴会は重要案件を審議する際、広く意見を求め、参考にするため行われる。同法案に関する地方公聴会は初めて。「ヤミ金や多重債務の被害支援活動が活発」との理由で、埼玉県が選ばれた。
貸金業規制関連法案をめぐり、県内で活動する被害者団体や貸金業協会の代表らが意見陳述した、参議院財政金融委員会=8日午後、さいたま市大宮区内
公述人は、被害者団体「夜明けの会」の井口鈴子事務局長、ヤミ金融被害対策埼玉弁護団の猪股正事務局次長、埼玉司法書士会消費者問題委員会の長田悦子委員長、県産業労働部と県警生活安全部の各担当者、埼玉県貸金業協会の内田勇蔵会長の計六人。それぞれの立場で意見を述べた。
井口さんは「国や各自治体に多重債務者対策本部を設置すると報道されたが、埼玉には(行政や警察、法律家、被害者団体らで構成する)ヤミ金融対策協議会があり、発展させれば活動できる。被害者のことは被害者が一番分かるので、カウンセリング機能を担う準備はある」と話した。
内田さんは「法に従うしかないが、改正されれば中小業者は廃業する。一方で過払い金返還訴訟は廃業しても続き、『辞めるも地獄、続けるも地獄』だ」と訴えた。
県産業労働部によると、昨年度立ち入り検査した百二十一の知事登録業者のうち、百二業者に契約書面の記載不備など違反行為が見つかり、著しい不当貸し付けなどで四件を業務停止、十四件を登録取り消し処分にしたという。また、業者に関する苦情が百二件、債務整理相談が四千四百四十件あったと報告した。
家西委員長は「当事者の声を聞けて有意義だった」と感想を述べた。
同法案は多重債務問題解決のため、出資法の上限金利(年29・2%)を20%に引き下げ、利息制限法との間のグレーゾーン金利を廃止する内容。衆議院に続いて参議院でも可決されれば、今臨時国会で成立する見込み。
多重債務問題 自治体の相談窓口充実への取り組み
貸金業法案、今国会成立確実に 撤退・縮小の流れ加速
参議院財政金融委員会がを開いた。地方公聴会は重要案件を審議する際、広く意見を求め、参考にするため行われる。同法案に関する地方公聴会は初めて。「ヤミ金や多重債務の被害支援活動が活発」との理由で埼玉県が選ばれた。
公述人は被害者団体、貸金業協会、県の行政と警察の担当部署、法律家の代表ら6名。埼玉県貸金業協会会長は「法に従うしかないが、改正されれば中小業者は廃業する。一方で過払い金返還訴訟は廃業しても続き、『辞めるも地獄、続けるも地獄』だ」と訴えた。
「対策協の活動に意義」貸金業規制改正法案で公聴会さいたま
2006年12月9日 埼玉新聞
参議院財政金融委員会(家西悟委員長)が八日、さいたま市大宮区内で、貸金業規制関連法の改正案について地方公聴会を開いた。地方公聴会は重要案件を審議する際、広く意見を求め、参考にするため行われる。同法案に関する地方公聴会は初めて。「ヤミ金や多重債務の被害支援活動が活発」との理由で、埼玉県が選ばれた。
貸金業規制関連法案をめぐり、県内で活動する被害者団体や貸金業協会の代表らが意見陳述した、参議院財政金融委員会=8日午後、さいたま市大宮区内
公述人は、被害者団体「夜明けの会」の井口鈴子事務局長、ヤミ金融被害対策埼玉弁護団の猪股正事務局次長、埼玉司法書士会消費者問題委員会の長田悦子委員長、県産業労働部と県警生活安全部の各担当者、埼玉県貸金業協会の内田勇蔵会長の計六人。それぞれの立場で意見を述べた。
井口さんは「国や各自治体に多重債務者対策本部を設置すると報道されたが、埼玉には(行政や警察、法律家、被害者団体らで構成する)ヤミ金融対策協議会があり、発展させれば活動できる。被害者のことは被害者が一番分かるので、カウンセリング機能を担う準備はある」と話した。
内田さんは「法に従うしかないが、改正されれば中小業者は廃業する。一方で過払い金返還訴訟は廃業しても続き、『辞めるも地獄、続けるも地獄』だ」と訴えた。
県産業労働部によると、昨年度立ち入り検査した百二十一の知事登録業者のうち、百二業者に契約書面の記載不備など違反行為が見つかり、著しい不当貸し付けなどで四件を業務停止、十四件を登録取り消し処分にしたという。また、業者に関する苦情が百二件、債務整理相談が四千四百四十件あったと報告した。
家西委員長は「当事者の声を聞けて有意義だった」と感想を述べた。
同法案は多重債務問題解決のため、出資法の上限金利(年29・2%)を20%に引き下げ、利息制限法との間のグレーゾーン金利を廃止する内容。衆議院に続いて参議院でも可決されれば、今臨時国会で成立する見込み。
多重債務問題 自治体の相談窓口充実への取り組み
貸金業法案、今国会成立確実に 撤退・縮小の流れ加速
2006年12月08日
出資法
出資法とは、出資の受入れ、預り金および金利等の取締りに関する法律です。
出資法では、貸金業者の上限金利は29.2%とされています。借金の上限金利については原則として利息制限法が適用されますが、例外規定を満たす場合のみ出資法の上限金利を適用することができます。この出資法の上限金利を超えた利息を取ると、違法行為となり法律的に罰せられます。
利息制限法の上限金利(15〜20%)と出資法の上限金利(29,2%)の間の金利帯は、例外規定が適用されるかどうかによって合法であったり違法であったりするためグレーゾーン金利(灰色金利)と呼ばれています。
例外規定とは、債務者が任意に弁済したとみなされる場合に限り例外的に利息制限法を超える金利を認めるといういわゆる「みなし弁済」呼ばれるものです。、
これまで消費者金融や商工ローン、クレジットカードのキャッシングの多くは「みなし弁済」の要件が満たされているとして利息制限法を越えて、出資法を根拠としたグレーゾーン金利を適用してきています。
しかし、2006年1月の最高裁判決で「みなし弁済」の適用が厳しく制限されることが確定したため貸金業者が主張してきた「みなし弁済」はほとんど成り立たないことになりました。
これまで貸金業者が取り立ててきたグレーゾーン金利はほとんどが違法であり、不当に利益を得ていたということです。この判決以降、債務者が支払いすぎていた利息(過払い金)の返還を求めてきた場合は業者側は応じざるを得ない状況になっています。
消費者金融各社は今後数年は続くであろう過払い金返還請求に備えて巨額の引当金を計上して2006年度の決算は大幅な赤字となる見込みです。貸金業者も請求されたら払わざるを得ないと観念しています。
2006年末現在、貸金業規制法が改正されて貸金業法が成立する運びになっていますが、改正貸金業法では個人への融資総額規制とともにグレーゾーン金利撤廃が目玉になっています。
出資法では、貸金業者の上限金利は29.2%とされています。借金の上限金利については原則として利息制限法が適用されますが、例外規定を満たす場合のみ出資法の上限金利を適用することができます。この出資法の上限金利を超えた利息を取ると、違法行為となり法律的に罰せられます。
利息制限法の上限金利(15〜20%)と出資法の上限金利(29,2%)の間の金利帯は、例外規定が適用されるかどうかによって合法であったり違法であったりするためグレーゾーン金利(灰色金利)と呼ばれています。
例外規定とは、債務者が任意に弁済したとみなされる場合に限り例外的に利息制限法を超える金利を認めるといういわゆる「みなし弁済」呼ばれるものです。、
これまで消費者金融や商工ローン、クレジットカードのキャッシングの多くは「みなし弁済」の要件が満たされているとして利息制限法を越えて、出資法を根拠としたグレーゾーン金利を適用してきています。
しかし、2006年1月の最高裁判決で「みなし弁済」の適用が厳しく制限されることが確定したため貸金業者が主張してきた「みなし弁済」はほとんど成り立たないことになりました。
これまで貸金業者が取り立ててきたグレーゾーン金利はほとんどが違法であり、不当に利益を得ていたということです。この判決以降、債務者が支払いすぎていた利息(過払い金)の返還を求めてきた場合は業者側は応じざるを得ない状況になっています。
消費者金融各社は今後数年は続くであろう過払い金返還請求に備えて巨額の引当金を計上して2006年度の決算は大幅な赤字となる見込みです。貸金業者も請求されたら払わざるを得ないと観念しています。
2006年末現在、貸金業規制法が改正されて貸金業法が成立する運びになっていますが、改正貸金業法では個人への融資総額規制とともにグレーゾーン金利撤廃が目玉になっています。
2006年12月07日
グレーゾーン金利
グレーゾーン金利(灰色金利)とは、法律に反しているかどうか曖昧な範囲の利息のことです。
貸金業者は原則として、金利を利息制限法で定められた上限(15〜20%)までとしなければなりません。
ただし、一定の条件を満たした場合(債務者が任意に弁済したとみなされるいわゆる「みなし弁済」の場合)のみ出資法で定められた上限の29.2%までの金利が認められます。しかし、消費者金融や商工ローン、クレジットカードのキャッシングの多くは条件を満たさないまま利息制限法を越えて、出資法を根拠とした金利を適用しています。
グレーゾーン金利(灰色金利)とは、この利息制限法による上限と出資法による上限の間の金利のことを指します。
2006年1月最高裁が「みなし弁済」の成立要件を厳格にとらえる判決を示したことから、業者側は、過去の過払い分の返還を求められれば応じざるをえない状況になってきています。
つまりグレーゾーン金利で支払いすぎた利息は過払いであり、過払い金返還請求をすれば戻ってくるのです。
消費者金融各社は今後数年は続くであろう過払い金返還請求に備えて巨額の引当金を計上して2006年度の決算は大幅な赤字となる見込みです。貸金業者も請求されたら払わざるを得ないと観念しています。
2006年末現在、貸金業規制法が改正されて貸金業法が成立する運びになっていますが、改正貸金業法では個人への融資総額規制とともにグレーゾーン金利撤廃が目玉になっています。
貸金業者は原則として、金利を利息制限法で定められた上限(15〜20%)までとしなければなりません。
ただし、一定の条件を満たした場合(債務者が任意に弁済したとみなされるいわゆる「みなし弁済」の場合)のみ出資法で定められた上限の29.2%までの金利が認められます。しかし、消費者金融や商工ローン、クレジットカードのキャッシングの多くは条件を満たさないまま利息制限法を越えて、出資法を根拠とした金利を適用しています。
グレーゾーン金利(灰色金利)とは、この利息制限法による上限と出資法による上限の間の金利のことを指します。
2006年1月最高裁が「みなし弁済」の成立要件を厳格にとらえる判決を示したことから、業者側は、過去の過払い分の返還を求められれば応じざるをえない状況になってきています。
つまりグレーゾーン金利で支払いすぎた利息は過払いであり、過払い金返還請求をすれば戻ってくるのです。
消費者金融各社は今後数年は続くであろう過払い金返還請求に備えて巨額の引当金を計上して2006年度の決算は大幅な赤字となる見込みです。貸金業者も請求されたら払わざるを得ないと観念しています。
2006年末現在、貸金業規制法が改正されて貸金業法が成立する運びになっていますが、改正貸金業法では個人への融資総額規制とともにグレーゾーン金利撤廃が目玉になっています。
2006年12月06日
過払い金、本人訴訟で取り戻す
消費者金融や信販会社などに不要な「過払い金」を支払い続けた女性が、書店で手にした法律書を読んで、弁護士らに頼らぬ本人訴訟に持ち込み、貸手11社から約365万円を取り返した。残る1社への返還請求訴訟も、最高裁が本人訴訟としては異例の上告受理を決定。敗訴した二審判決見直しの公算が大きい。
本人訴訟で過払い金取り返す 立ち読み、図書館で猛勉強
2006年10月17日 asahi.com
消費者金融や信販会社などに不要な「過払い金」を支払い続けた京都市内の女性(44)が、書店で手にした法律書を読んで一念発起、弁護士らに頼らぬ本人訴訟に持ち込み、貸手11社から約365万円を取り返した。残る1社への返還請求訴訟も、最高裁が本人訴訟としては異例の上告受理を決定。20日に弁論が予定され、敗訴した二審判決見直しの公算が大きい。女性は「お金がなくてもできるんです」と、全国200万人以上、といわれる多重債務者を励ます。
女性は大学卒業後、OA機器メーカーに就職。15年ほど前、商社の営業マンだった夫(42)とともに脱サラし、京都市内で喫茶店を始めた。
だが、門外漢に起業は容易でなかった。多額の開店資金に、経営不振、店舗の大家との不動産トラブルが重なり、93年5月、大手信販会社から事業資金として約10万円を借り入れることに。高金利のもと、すぐ支払いに行き詰まり、借金を新たな借金で返す自転車操業に陥った。
借入先は十数社に上り、月々の返済は約15万円にまで膨らんだ。夫は「初めての商売で、どんどん資金が出ていった。食事代にも事欠く生活だった」と振り返る。
転機は03年。女性は立ち寄った書店で、本の背表紙に目をとめた。「クレサラ(クレジット・サラ金の略称)訴訟の実務」。買える金はない。その場でむさぼり読んだ。本来支払う必要のない法定利息を上回る過払い金の存在を知り、店の帳簿を繰って返済総額をはじき出してみた。
「過払い金の多さに衝撃を受けました。返済に追われた今までの苦労はなんだったのか、って。絶対に取り返してやろうと誓いました」
過払い金の返還請求は、一般に(1)債権会社に返還請求書を送付(2)返済に応じなければ調停申し立てや提訴(3)和解や判決など――という流れ。女性は家計に余裕がなかった。独力で闘うことを決意し、法律は書店での立ち読みや図書館通いで学んだ。各社へ返還請求書を送る切手代や、提訴に必要な印紙代も工面できない。小銭をためて金券ショップで切手を買い、配達証明郵便で請求書を発送した。
頻繁だった貸手からの返済の督促電話はぴたりとやんだ。大半の会社が請求を無視したため、女性は法律書の説明に従い、手書きの訴状で03年8月、京都地裁に消費者金融1社を提訴した。8カ月後、和解で過払い金30万円が手元に戻ってきた。これを元手に、ほかの会社を次々に訴えていった。
訴訟は和解を含め連戦連勝。返還された金でパソコンを購入、インターネットで最高裁の判例などを調べ、法廷での主張に役立てた。約3年間、多い時は週3日、自転車で裁判所に通い詰めた。
今年8月、夫婦は最高裁から電話を受けた。一、二審で唯一敗訴した訴訟の上告受理を伝える内容だった。
一連の訴訟の中では一度も出廷しない貸手の不誠実さや、請求額の一部で納得するよう迫る調停委員、女性が数千円の訴訟費用の返還にこだわる理由を理解しない裁判所に、怒りを感じたこともたびたびだった。
「貸す側は1日も、1円も、返済をまけてくれなかった。だから、私は徹底的に争った。法律と無縁だった私にできたのだから、多重債務で悩む多くの人も勇気を出して、人生を取り戻してほしい」
過払い金利返還訴訟、京都の女性が弁護士に頼らずに12戦全勝へ
本人訴訟で過払い金取り返す 立ち読み、図書館で猛勉強
2006年10月17日 asahi.com
消費者金融や信販会社などに不要な「過払い金」を支払い続けた京都市内の女性(44)が、書店で手にした法律書を読んで一念発起、弁護士らに頼らぬ本人訴訟に持ち込み、貸手11社から約365万円を取り返した。残る1社への返還請求訴訟も、最高裁が本人訴訟としては異例の上告受理を決定。20日に弁論が予定され、敗訴した二審判決見直しの公算が大きい。女性は「お金がなくてもできるんです」と、全国200万人以上、といわれる多重債務者を励ます。
女性は大学卒業後、OA機器メーカーに就職。15年ほど前、商社の営業マンだった夫(42)とともに脱サラし、京都市内で喫茶店を始めた。
だが、門外漢に起業は容易でなかった。多額の開店資金に、経営不振、店舗の大家との不動産トラブルが重なり、93年5月、大手信販会社から事業資金として約10万円を借り入れることに。高金利のもと、すぐ支払いに行き詰まり、借金を新たな借金で返す自転車操業に陥った。
借入先は十数社に上り、月々の返済は約15万円にまで膨らんだ。夫は「初めての商売で、どんどん資金が出ていった。食事代にも事欠く生活だった」と振り返る。
転機は03年。女性は立ち寄った書店で、本の背表紙に目をとめた。「クレサラ(クレジット・サラ金の略称)訴訟の実務」。買える金はない。その場でむさぼり読んだ。本来支払う必要のない法定利息を上回る過払い金の存在を知り、店の帳簿を繰って返済総額をはじき出してみた。
「過払い金の多さに衝撃を受けました。返済に追われた今までの苦労はなんだったのか、って。絶対に取り返してやろうと誓いました」
過払い金の返還請求は、一般に(1)債権会社に返還請求書を送付(2)返済に応じなければ調停申し立てや提訴(3)和解や判決など――という流れ。女性は家計に余裕がなかった。独力で闘うことを決意し、法律は書店での立ち読みや図書館通いで学んだ。各社へ返還請求書を送る切手代や、提訴に必要な印紙代も工面できない。小銭をためて金券ショップで切手を買い、配達証明郵便で請求書を発送した。
頻繁だった貸手からの返済の督促電話はぴたりとやんだ。大半の会社が請求を無視したため、女性は法律書の説明に従い、手書きの訴状で03年8月、京都地裁に消費者金融1社を提訴した。8カ月後、和解で過払い金30万円が手元に戻ってきた。これを元手に、ほかの会社を次々に訴えていった。
訴訟は和解を含め連戦連勝。返還された金でパソコンを購入、インターネットで最高裁の判例などを調べ、法廷での主張に役立てた。約3年間、多い時は週3日、自転車で裁判所に通い詰めた。
今年8月、夫婦は最高裁から電話を受けた。一、二審で唯一敗訴した訴訟の上告受理を伝える内容だった。
一連の訴訟の中では一度も出廷しない貸手の不誠実さや、請求額の一部で納得するよう迫る調停委員、女性が数千円の訴訟費用の返還にこだわる理由を理解しない裁判所に、怒りを感じたこともたびたびだった。
「貸す側は1日も、1円も、返済をまけてくれなかった。だから、私は徹底的に争った。法律と無縁だった私にできたのだから、多重債務で悩む多くの人も勇気を出して、人生を取り戻してほしい」
過払い金利返還訴訟、京都の女性が弁護士に頼らずに12戦全勝へ